集塵機のラットホール現象とはどのような状況でしょうか。ラットホール現象とは何か、その現象が引き起こす影響や発生の原因、ラットホールを防ぐための対策までを解説します。
ラットホール現象とは、ホッパー(貯留槽)からの排出時に排出口の真上部分だけが管状に排出されてしまい、その周囲の粉体がホッパーの側面に固着して残留してしまう現象のことです。
空いた穴の形状がネズミ(ラット)がもぐり込む穴に似ていることから、ラットホールと呼ばれています。
一方、ブリッジ現象とはホッパーの排出口や、その上部の狭くなった部分で粉体がアーチ状に固まってしまい、排出口を塞いでしまう現象です。
ラットホールは中心に穴が空くのに対し、ブリッジはアーチ状に排出口を塞ぎます。
また、ラットホールだと一部の粉体は流れますが周囲に残留していき、ブリッジは排出が完全に停止します。
ラットホールが発生するとデッドストックとなった粉体がいつまでも排出されずに残留し続け、新しい粉体だけが先行して排出されます。
放置すれば粉体が詰まってスムーズな供給ができなくなり、排出が止まることもあります。
古い粉体が残留することで、粉体の状態にムラが生じ、品質が変わるリスクもあるでしょう。
ラットホールの最も大きな原因といえるのは、粉体の性質です。粉体粒子同士の摩擦や凝集力が強いと、スムーズに滑り落ちることができません。
また団結力や付着力の強い粉体は、ホッパー内壁に付着しやすくラットホールが発生しやすくなります。
粉体の自重や上層の粉体による圧力が、ホッパーの壁面に粉体を強く押しつけられたり、壁面との強い摩擦が生じたりする力学的な要因も絡んできます。
ホッパーの構造や設計上の問題で、ラットホール現象の原因となることもあります。例えばホッパー内壁の表面が粗い場合には、粉体との摩擦抵抗が大きくなり付着しやすくなります。
またホッパー側壁の傾斜が緩やかな場合には、粉体が自重で滑り落ちることができず、壁面に残留しやすくなります。
排出口の径が小さすぎるなど、不適切な場合にもラットホールが起こりやすくなるでしょう。
粉体に吸湿性がある場合、湿度が高いと粉体が固まりやすくなり、ホッパー壁面へ付着しやすくなります。そのような粉体を扱う場合には、湿度管理も重要です。
粉体が固着しにくい環境を、ホッパー設計の段階で作り出します。ホッパー側壁の傾斜角を、粉体の安息角や壁面摩擦角を考慮して、より垂直に近い角度に設計。
粉体が自重でスムーズに滑り落ちるため、残留を防ぎます。
どうしても多少は残留する粉体を機械的に解消するために、振動や衝撃を与えることでアプローチする方法です。
バイブレータなどをホッパーの側面や内部に設置し、振動を与えることで粉体を強制的に流動させて付着を防ぎます。定期的に振動させることが大切です。
またホッパーの壁面を外部から叩き、強い衝撃を与えることで、固着した粉体を剥離して流動させます。比較的安価にでき、効果的です。
ラットホール現象とは、粉体の圧力とホッパー側面の摩擦により粉が固まり、排出口の真上だけ粉末が排出されて穴が空いてしまう現象のことです。
原因や対策はいくつかありますが、自社に合った集塵機を選定していないと、過負荷や故障の原因になります。現場がストップしないためにも、工場で発生する粉塵の種類や粒径、作業環境、工場の広さなどに合った集塵機を選定することが重要です。
適した集塵機を選定することで本来の性能を維持し、作業環境の衛生向上や機械の長寿命化にも繋がります。
下記リンクでは、排出する粉塵、設置スペースに適した【製造現場別】おすすめの集塵機を紹介。集塵機選びの参考にしてみてください。
集塵機には様々な特性をもった製品があります。実際に集塵機を導入する際には、用途や環境に応じて適切なものを選ぶことが重要です。ここでは、排出する粉塵や設置スペースに適した製造現場に合わせたおすすめの集塵機を3つご紹介します。
レーザーマーカーのヒュームを除去
電子機械製造業へ導入
引用元:チコーエアーテック
https://biz.chiko-airtec.jp/lineup/
連続稼働で塗装面の異物吸着を防ぐ
自動車産業へ導入
引用元:新東工機製作所
https://kshinto.co.jp/product/dust/
反応工程で発生する有害ガスを除去
洗剤・洗浄剤製造業へ導入
引用元:集塵装置株式会社
https://www.ducoll.co.jp/product/factory/