水滴や水膜を使う湿式集塵機で、液体粒子ミストにも対応する洗浄式集塵機。スクラバとも呼ばれるその集塵機としての仕組みや特徴、導入することによるメリットやデメリット、集塵効果が期待できる製造現場などについて紹介します。

洗浄式集塵機とは、分離除去したい粒子を水滴や水膜を利用して捕集する仕組みを持っています。液体粒子のミストが含まれている含塵ガスにも利用できますし、捕集で使った排水は集塵工程とは別に処理されます。
洗浄式集塵機には貯水型と加圧水型、2つのタイプがあります。貯水型は集塵室内の水に含塵ガスを触れさせて集塵する仕組み。加圧水型はさらに噴霧塔・充填塔・ベンチュリースクラバなどに再分類され、水や薬液をかけることで集塵します。
水滴や水膜を使う洗浄式集塵機ならでは特性は、集塵だけでなく有害ガスの吸収もまとめて処理可能となるのがメリット。粉塵や煤塵に爆発性や可燃性を持つ物質が含まれていても利用できますし、含塵ガスが高温な場合は処理後に温度を下げるといった効用があります。
含塵ガスに含まれる場合だと乾式集塵機では対応が困難となり、洗浄式集塵機を選択するということもあるでしょう。
洗浄式集塵機による処理で発生する排水の処理は、別途設備を整えなければならない点はデメリットもいえます。また、導入にあたっては含塵ガスと水との科学反応による影響を十分に精査する必要があり、他方式の集塵機と比べても選定を慎重に行わなければなりませんし、設置場所によっては寒季の凍結対策も要件となるでしょう。
洗浄式集塵機は、乾式集塵機とのセットで製造現場に導入されるケースが珍しくありません。
例えば、金属電解炉では乾式のひとつ電気式集塵機で先に粉塵や煤塵を分離して、次に洗浄式集塵機の溶液でフッ素化合物を基準以下レベルまで吸収するといった使い方をしています。
スペックとしての集塵性能を見れば電気式集塵機が優位ともいえますが、フッ素化合物の除去まで完結するためには乾式と湿式両方の集塵機が必要であるとわかります。
また、下記リンクでは、産業用の集塵機を扱うメーカーを【一覧】でまとめています。導入・検討材料として、ご覧ください。
洗浄式集塵機は他の重力式・電気式・遠心式といった集塵機と共通する導入効果もありますが、湿式集塵機という点で、独自の環境対策技術といった面も合わせ持っています。
製造現場によっては洗浄式集塵機が必須となるケースもあるでしょうし、関連する排水処理も十分対策することで、施設の周辺環境や現場スタッフの健康を守ることに役立つでしょう。
下記リンクでは、集塵機メーカーが行う「SDGs」について紹介しています。工場でも行える、環境問題に配慮した取り組みが気になる方は、チェックしてみましょう。
集塵機には様々な特性をもった製品があります。実際に集塵機を導入する際には、用途や環境に応じて適切なものを選ぶことが重要です。ここでは、排出する粉塵や設置スペースに適した製造現場に合わせたおすすめの集塵機を3つご紹介します。
レーザーマーカーのヒュームを除去
電子機械製造業へ導入
引用元:チコーエアーテック
https://biz.chiko-airtec.jp/lineup/
連続稼働で塗装面の異物吸着を防ぐ
自動車産業へ導入
引用元:新東工機製作所
https://kshinto.co.jp/product/dust/
反応工程で発生する有害ガスを除去
洗剤・洗浄剤製造業へ導入
引用元:集塵装置株式会社
https://www.ducoll.co.jp/product/factory/